第60回日本癌治療学会学術集会で、10月20日(木)にイブニングセミナーを共催しました。
今回のセミナーは、「がんの局所治療BNCT―保険適用の頭頸部がん治療update―」という演題で、BNCT施行施設、紹介元施設からそれぞれご講演の後、最後に総合討論が行われました。
司会は大阪医科薬科大学放射線腫瘍学教室教授の二瓶圭二先生、演者はBNCT施行施設から南東北 BNCT研究センター診療所長の廣瀬勝己先生、紹介元施設から国立がん研究センター中央病院 副院長 兼 頭頸部外科科長 吉本世一先生が登壇されました。
廣瀬先生は、BNCTの基礎(原理と開発の歴史)から、保険診療における頭頸部癌BNCTの治療効果について、症例を交えながらのご講演、また、BNCTを積極的に検討すべき症例にも触れられました。
吉本先生は、BNCT施行施設に実際に紹介された症例の取りまとめのほか、頭頸部外科医の視点から、BNCTだからこそ対応できる症例がある一方で、治療予後など更なる研究が必要である部分についてのご講演でした。
総合討論では、頭頸部癌の局所治療においてBNCTと他の治療とをどのように使い分けるか等テーマに上がりましたが、締めくくりとして司会の二瓶先生から、「まずは施行施設にご相談を」とお話がありました。
今回、会場とwebライブ配信とを合わせて約50名の先生方が聴講され、頭頸部癌BNCTに関する理解を深める機会となりました。ご参加くださいました先生方、そして関係者の皆様、ありがとうございました。