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STELLA PHARMA NEWS ステラファーマ ニュース
2020年8月12日

「スライムの化学」を利用したBNCT用製剤の開発を促進

東京工業大学(西山研究室)の研究グループが取り組む「ポリビニルアルコール(PVA)を溶解補助剤に用いたボロファラン(10B)の新規製剤開発」が、このたびAMED(国立研究開発法人日本医療研究開発機構)の医療分野研究成果展開事業「産学連携医療イノベーション創出プログラム」基本スキーム(ACT-M)に採択されました。当社も参加しているこの研究では、PVAとボロファラン(10B)を組み合わせることで、がん細胞に留まるホウ素の量が増え、さらにホウ素ががん細胞に留まる時間が長くなる(中性子照射による治療効果がより高くなる)ことが確認されています。
※ポリビニルアルコール(PVA)は、液体のりの主成分として知られています。

今年1月に発表した際は複数のメディアで取り上げられるなど、注目を集めました。今回同プログラムに採択されたことで、臨床試験前に必要な非臨床試験データパッケージの構築が促進されることが期待できます。
なおこの研究は、東京工業大学・野本貴大助教を課題リーダーとし、京都大学複合原子力科学研究所が中性子照射試験を実施し、当社がBNCT用ホウ素薬剤や技術情報を提供するなど、産学が連携して進められています。